日本経済新聞2005年8月4日夕刊 の記事より
朝日新聞2005年8月6日朝刊
の記事より |
村上信夫ムッシュが天に召されました |
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![]() 村上ムッシュとの最後の写真です 幼い頃にご両親を亡くされ 12才で料理の道に入られ 戦争に行かれ、シベリアに2年抑留され 友の死を乗り越えて、帰国してから 帝国ホテルに復帰して、フランスに修行され 東京オリンピックの選手村の料理で大活躍され 日本の料理のレベルの高さを世界に知らしめ 帝国ホテルにとって、料理業界にとっても なくてはならない人でした 私と村上ムッシュの出会いは19才の時でした 若い私に丁寧に料理人の心得と修行について語られ 一流の料理人になるために、私に三つの約束を 実行するよう言われました ●毎日、料理書・新聞を読んで料理と社会のことを学べ 優れた料理人であることと同時に立派な社会人になれ ●料理人として、プロ意識を高めるために節制しろと タバコは吸うな、常に体調をベストにして料理を作れ 料理人は清潔であれ、髪の毛は短く切れ、無精ひげはダメ 料理場では必ずコック帽をかぶりなさい ●料理人の師匠はシェフだが、シェフになったら お客様が師匠だ、お客様が自分たちを育てて下さる だから、常に謙虚に感謝してお迎えしなさい 村上ムッシュと厨房を歩いたとき 、若いスタッフや パートの女性に対して、先にご自分から挨拶されます 「おはようございます」「ごくろうさまです」と そして、手を差し出して握手をされます 厨房が一つの輪になり、大きく盛り上がります エレベーターに乗るときはドアを止めて最後に乗られ 降りるときはドアを止めて最後に降りられます 肩書きに関係なく、どなたにもされます 「実るほど頭がたれる稲穂かな」を実践された方です 私は料理人としても人間としても尊敬できるムッシュに 出会えて、ともに「シェ・ムラ」を立ち上げて 今日までつき合わせて頂いたことを、感謝しつつ 生涯の師として、少しでも近づけたらと これからの人生を精進したいと念じます 村上ムッシュはおいしい料理を誉めるとき 親指と人差し指を丸めて「ボン!」「ウマイスネ!」と 満面の笑みを浮かべて、おっしゃいます。 天国でゆっくり大好きなお酒を召し上がりながら おいしい料理を召し上がり下さい |
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朝日新聞 2005年8月29日(月)夕刊
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